どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
先日から小型ケース「NCASE M1 V6」を使い、新しい自作PCを組み立てています。
今日はCPUファンを重点的に紹介!というかCPUファンだけ紹介。
買ってきたのは92mmファンを前後に搭載した、めずらしい形のサイドフローCPUクーラー「Cryorig M9 Plus」です!
大きさの比較
いままで使用していたケースはLIAN-LI PC-Q10、CPUファンはCryorig H7でした。12cmファンを搭載する大型のサイドフロークーラーです。
H7はいわゆるATXサイズで145mmの高さがあります。PC-Q10は幅が20cmほどあるので5mmほどの余裕を残し、ギリギリ入っていました。
H7は120mmの大型ファンをゆるく回し、かなり静か。サイドパネルを閉めればほとんど音が聞こえないほどです。高回転になると「グーン」という低い音が響きますが、それほど耳障りではありません。
さて、今回組み立てるNCASE M1 V6は本体横幅が160mm、CPUクーラーの高さは130mmまで。
H7ではまったくもって入りません。試しにマザーと合わせてみましたが、1cmほどサイドフレームから飛び出しました。押し込めばなんとかというレベルではない。
ケースがさらに小型化するのでCPUの排熱は極めて重要。できれば静音性も保ちたい。
小型で、放熱力が強く、さらに静か。むずかしい要求を兼ね備えるクーラーが必要です。
色々眺め回して選んだのがCryorig M9 Plusです。(やっぱりデザインとかCPU上面のブラックの化粧パネルとか、Cryorigが一番好きなんですよ)
前後にファンを搭載することでトンネル効果を生み出し、中央の冷却フィンに高速で風を通します。この小ささでも高い冷却性を実現できます。
さらにリヤケースファンに近づければ、CPUを抜けた熱風は拡散せず、一気にケース外に排気されるといううれしいメリットも。
ミニケースは中に熱溜まりができるのが一番良くないのです。
H7とM9 Plusを比較。スペック通り、高さは1.8cmほど違いますね。全体に二周りほど小さくなっています。
デュアルファンで厚みがあるので、なんとなくコロンとした形。サイコロっぽいといえばそんな感じ。
CPUとのコンタクト部分はすこしくもった感じの鉄プレート。ただ、ヒートパイプと繋がる内部は、熱伝導力の高い純銅製ということです。(メーカー資料より)
付属品をチェック
付属品をチェックします。
ごく一般的な高性能クーラーの付属品です。
- CPUグリス
- グリス拭き
- Intel / AMD 兼用バックプレートとピン
- 二股CPUファンケーブル
- その他ネジ類
最初にファンが2つあるのを見たとき、「あ!やばい!CPUのファンコネクタは一つしかないぞ!」と焦りましたが、当然のごとく二股ケーブルがついています。
2本ともPWM対応の4ピン。
組み立て!
マザーボードに取り付けていきます。
バックプレートはIntel用の「i」文字が入った側を上にして使用します。
CPUホールドピンの頭は六角形で、かっちりと溝にハマります。ぐるぐる回らないのでネジ止めがラク!
CPUグリスはおなじみ高性能の”くまグリス”ことサーマルグリズリーを使用。もうグリスと言ったらこれですね。
グリスはけっこう少なめかな?何度も付け直したりするのでケチケチ使ってます。(笑)
さて、CPUに載せたところでトラブル発生!
MPG Z390I GAMING EDGE ACはリヤ側に放熱を兼ねた大きな加飾プレートが付いています。(写真左上の「EDGE」と書かれている部分)
ここにリヤファンが接触してしまうのです!CPUに完全にかぶさらない!
ですがあわててはいけません。ぼくはあわてましたが。
ファンの位置は上下に5mmほど動かすことが可能。一度ファンを外し、フィン3枚分ぐらい上に移動して、再度合わせてみます。
うまく乗りました!(前後のファンの位置が少しずれている点に注目)
最近のマザーは、このような大型の加飾プレートが付いていることがよくあります。そんな場合でもM9 Plusは問題なく使うことができます。
ただ、厚さが3cmぐらいあるような大型プレートでは、無理があるかもしれません。事前に調査したほうがいいでしょう。まあそんなプレートが付いているのはほとんどがATXマザーでしょうから、そもそもこんな小さなクーラーは使わないでしょう。
また、メモリ位置からはしっかりとオフセットされているので、高さのあるメモリでも干渉することはありませんでした。
設置!
NCASE M1に搭載していきます!
うまい具合に収まりました。(配線途中で、みづらくてすみません)
M9 Plusのほぼ同じ高さにリヤケースファンがあり、CPUクーラー前→後→リヤケースファンという連携で、一直線に排気できます!
これならCPU周りに熱風があふれることはないでしょう。
実力チェック
それでは負荷テストをしてみましょう!
まずアイドル時点では38~40℃付近で安定です。ファンは492rpmとかなりゆっくり。音は耳を近づけてようやっと聞こえる程度。非常に静かです。
CPU使用率を100%に上げ、10分ベンチマークをかけました。
結果は58℃付近で頭打ち、ファンは最高782rpmでした!
ピーク時でもファンは「ヒュー」という小型ファン特有の軽い音。風切り音が聞こえる程度で、ケースファンにほとんどかき消されています。(ちなみにケースファンにも、静音のbe quiet! Pure Wings 2を使っています。このファンよりも静かです。)
温度はかなりの余裕を感じます。スペックとしてM9 Plusのファンの最高回転数は2200rpmとなっており、Core i5-9400Fなら半分以上も余力を残しました。(正確に言えば、ピーク時でも最高回転数の36%しか使っていません)
この状態ならCore i7-9700、9700Kといった高熱のCPUでも冷やし切ることができそうです。ファンの回転数やノイズさえ気にしなければ、Core i9-9900Kもいけるかもしれません。
Cryorig公称ではTDP 130Wまで対応とされています。この状態なら信じられる数値です。
シングルスレッドでもあまり4.0GHz以上は見ないですね。しっかりと条件がそろって完全にシングルスレッドにならないと出ない数値かもしれません。
このあたりは安価なCPUなりでしょうか。
極小の空間でも、高い放熱力と静音性を兼ね備えている、ミニケース愛好家にピッタリのファンだと感じました。
黒の塗装でNCASE M1の雰囲気とも合っていて、ぼくの要望には100%応えてくれました!
こちらが完成写真。真っ黒でマジカッコいい。光りまくるのもいいけど、こういう”鋼鉄”な感じも好きなんですよ~。(内部の美しさはやっぱりMacが一番ですが)
NCASE M1 V6についてはこちら
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