「Cook Serve Delicious! 2!!」は、めっちゃうまそうなアメリカン料理をガンガン提供して人気を上げ、稼ぎまくって店をゴージャスにするゼ!というアメリカン・ドリームいっぱいのゲーム。
それってよくあるシミュレーションゲーム?と思いきや、全く違う。
あなたがプレイするのは一人店長。次々に訪れるお客さんの注文をワンオペでこなす、超多忙な料理人シミュレータだ!
- 飯テロと呼んでもおかしくない程、こってりおいしそうなビジュアル
- パーフェクトな料理を提供してコンボを重ねたときの爽快感
- バラエティに富んだ料理とお店
- 1ゲーム10分ほどの適度な短さ
おいしそうなグラフィック!
Cook Serve Delicious! 2!!はとにかくうまそうなグラフィックが特長。
適度にデフォルメされ、リアルさを残したフードグラフィックは一見の価値あり。ゲームのハイテンションと相まって、衝動的に何かを食べたくなるほど。
出てくるのは揃いも揃ってこてこてのアメリカンフード。
ダイエット中や、夜中の小腹がすいたときにプレイするのは非常に危険。
ホットケーキにバタークリームとチョコクリームを厚塗りし、マーブルチョコをまき散らしたあげくにバナナをトッピングとか、ひとつ食べるだけで体重が2kgは増えそうなファット・アンド・シュガーなフードが続々登場する。カロリーを計算するのも恐ろしい異次元の物体だ。
それを何十食と提供していると「ラーメン一杯ぐらい、むしろ軽食だろ」という具合に、食欲の中枢感覚がマヒしてくる。
近くのコンビニに走りそうになる自分を抑え、プレイに集中しなければならない。これはもはや修行だ。
ゲームプレイの説明
しかし、このファンシーで能天気な雰囲気とは裏腹に、ゲームは過酷そのもの。
朝の6:50から夜10:00までワンオペで休憩なしに料理を出しまくるという、セ○ン=イレ○ンも真っ青のブラックぶり。お客さんは太るが、働いている人は痩せそうだ。
ゲーム内容に移ろう。内容をざっくり言えば「タイピングゲーム」に近い。(コントローラ、マウスなども使用はできる)
- お客さんが来店
- お客さんのスロット番号を押し(1~9)、注文を表示
- 注文通りの料理を作成
- Enterで提供
という流れで一つの注文が終わる。
タイピングゲームというのは、特に3の「注文通りに作成」の部分。
例えばホットドッグなら、基本(レギュラー)のパンを「R」で置き、オニオンを「N」で乗せ、ケチャップを「K」、マスタードを「M」でかけるという具合だ。
さらにお客さんごとに「プレッツェルバンズで」とか「ケチャップ不要」とか「チリソースで」とか指定が様々。同じフードでも単純作業にはならない。
最初は対応する食材もわからず、メニューとにらめっこしながらのろのろ作るしかないが、数十回プレイして慣れてくれば超高速で料理を出すことができ、10連続コンボなんかキメた時には、思わず「よっしゃ!」とガッツポーズをとりたくなるほど興奮する。
ただ、1秒でも手を離せばお客さんは待ちきれずキレて帰るので、ポーズをとっているヒマなどない。
店の収支や経営など複雑なことを考える部分はなく、ひたすら料理を作って出すというシンプルなゲーム性。
店の種類も洋食、和食、中華料理、フライ専門店、スイーツ専門店などなど、バラエティに富んでいて、何店プレイしても飽きさせない。ちなみに全部で33店舗もある。
いきなり全店をプレイすることはできず、メダルを獲得していくと、少しずつアンロックされていく。
下はメニューのごく一部。店ごとにテーマもメニューもがらりと変わって、常に新鮮な気持ちで楽しめる。
とはいえ、いくつか不満もある。
まず一度置いた食材は取り消しできないので、間違っているのが分かっていてもそのまま出すしかない。
そんな料理は当然クレームを受けて、もらえる星の数も料金もさがってしまう。この部分はストレスがたまる。
せめて何もする前のバンズなんかは、Ctrl+Zなどでやり直しさせてほしい。時間ロスや料金マイナスペナルティを与えられる程度にしても、スリルはそのままだと思うがどうだろうか。
また、メニューや素材は全部英語なので、英語アレルギーのある人は少々つらいかもしれない。とはいえ、注文された素材と選択素材の名前は一致しているので、何度かプレイすれば頭の中で結び付けられるはずだ。
僕は英語がぜんぜんダメだが、問題なく楽しめている。
もう少し困るのが頭文字が直観的でない食材。
特に頭文字が重なってしまう食材、例えばサワークリームとストロベリーの場合、サワークリームは「S」でストロベリーが「B」などとなっている。テンポとリズム重視の操作なのに、ひっかかり感がある。
下はオニオンが「N」、ブラックビーンズが「A」、モッツァレラが「Z」など頭文字ではない食材が多い。
ブラックビーンズは「B.Beans」で、aは単なる中間の文字なのに、キーは「A」になっている。このようなものが特に頭に入りにくい。
同じ食材でも、料理が違うと頭文字が変わってしまうのも少々ややこしい。
しかしゲーム性が破綻するかといえばまったくそんなことはなく、がんばって何度も挑戦すればしだいに慣れてくる。意外に自分にも適応力あるもんだ、と感心する。
コンボを決めたいのなら、同じ店をしつこくプレイするのがおすすめだ。
コンビニや飲み屋ですごい勢いでレジを打つ店員さんがいるが、あんな感じになれる。
レベルが上がると複雑な料理が次々と
だんだんと上級の店に行くにしたがい、料理の種類も、複雑さもアップする。
とりわけ、完璧な重ね順やシーズニングを要求してくる「焼き物」がやっかいだ。
序盤の店「EATY’S」のメニューにある丸鶏の焼き物「Chiken Breast」は、最初に出会う難関料理だ。
なぜなら肉を焼く前に、正確に6回ブッ叩かなければならないのだ。5回では足りない、7回叩いてしまうと肉があえなくぺっちゃんこになり大クレーム必至。
さらに叩いたあとはシーズニングもしくはブレンドスパイスを正確にかけないといけないという、異様にデリケートな操作が必要な料理なのだ。ちなみに調理法の説明は、下に見づらい薄むらさきの文字で書いてあるのでさらにミスを誘う。(上記写真)
強烈に忙しいなかでそーっと6回押すのは本気でむずかしい。何枚も焼くときは「あれ?いま何回目?」と指がケイレンする。せめて叩いたカウントが出ればラクなのだが・・・
僕が勝手に「六鶏(ロクトリ)」というコードネームをつけたこの料理。いくら練習してもスムーズに料理できない。
逆に六鶏をスムーズに料理できるようになれば、もはやお前に教えることは何もない(?)
時間のかかる焼き料理はラッシュ時に大きな待ち時間を発生させ、利益を逃してしまう。
そんなときはホットステーションの活用が大きな鍵となる。平常時はもちろんのこと、ラッシュアワー前にあらかじめ素材を焼いておくことで、仕上げる時間を大幅に短縮することが可能だ。ホットステーションの使い方は早めにマスターしたい。
ラッシュアワー時にホットステーションが途切れるのが一番こわい。気づかないうちに食材を使いきっていて、しかもお客さんが6人も並んだ時のプレッシャーはハンパない。
ソーセージがない!ワッフルがない!ラザニアがない!と完全にパニックだ!
特にラザニアなんかは何層にも材料を重ねて焼くので、ホットステーションに並べるだけでも命がけ!
ソース、チーズ、ひき肉、ケチャップ、ソース、パスタ、ブロッコリ、チーズ・・・と正確に置かないとせっかく焼きあがっても即ゴミに!
料理と地球にダメージを与えても気にしてはいられない!本当に恐ろしいのは行列をなしてストレスMAXの眼を向けるお客さんなのだ!(まあゲームなのでいくら捨てても大丈夫なんですが・・・日本人としては心が痛むものがある)
料理が遅くて全員がお怒りモードになっていると、せっかくだから全員にナマ焼けの料理でも出してやろうかとこちらもキレ気味になってくる。しかし、この客ども(どもときた)を前にしてなお冷静に調理できなければ、真のプロなどなれはしない。
皿洗い、害虫駆除もこなせ!
食事を作るだけでも手一杯なのに、まだまだやることはある。店舗を気持ちよく利用してもらうには、トイレ掃除やら害虫退治やらゴミ掃除など、サブタスクが次々に発生する。
- トイレ掃除
- ハエの駆除
- ネズミの駆除
- 皿洗い
- 強盗退治(!!)
これらももちろんキー操作。大急ぎでこなさなければサブタスクに注文スレッドを埋められて、売上が上がらなくなる。ほうっておくと時間切れになり、店は汚れて評判が激下がりだ。わずかなスキマで手早く処理したい。
どうでもいいが、ここまで頻繁にハエやネズミが発生するとなると、根本的に店の衛生面を見直してほしいところだ。
短い時間で満足感高い
とにかく忙しいゲームだが、慣れると複雑な注文を光の速度でさばくことができ、スカッとする。
20連コンボなんかが決まった日には、友達に動画を送りつけたくなるほどの爽快感だ。
プレイ時間も最短10分ぐらいで気軽。ちょっとした息抜きに、慣れた店でコンボを連発すれば、いい気分転換になる。とはいえ中毒性も高く、ついつい何度もプレイしたくなるので注意。ファットな料理同様、自制心は必要だ。
ファンシーなグラフィックも楽しく、ぜひ1プレイをおすすめしたいゲームだ。
2020年1月には「3」の発売も予定されている。
おすすめパソコン
Cook Serve Delicious! 2!!は比較的軽量なゲームなので、低価格のパソコンでもプレイできる。
とはいえ、PCゲームの魅力にハマると、さらに美麗な画面でプレイしたくなるもの。レノボ「Legion(レギオン)」シリーズは、超高性能なゲーミングパソコンだが、価格は他社よりかなり安い。検討してみてはいかがだろうか。
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