スマホより安い!わずか34,800円のノートパソコンは”まとも”に使えるのか?

どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。

パソコンがここまで低価格化するだなんて、僕が子供のころには夢にも思いませんでした。今日借りてきたノートパソコンは、新品で14インチ、クアッド(4)コア搭載ながら、わずか34,800円(税別)!

もちろん新品です。

iPhoneよりも低価格なノートパソコンは、果たしてまともに使えるのか!?ドスパラ Altair VH-AD3をレビュー!

スペック

まずはこのパソコンがどれほどの機能を有するのか、詳細なスペックを見てみましょう。

非常に安い価格ですが、中身はしっかり最新版です。

まずOS(基本ソフト)は最新のWindows 10を搭載。届いてすぐに使えます。もちろん最新のWindowsなので、サポート期間も十分に長いので安心です。

メインのプロセッサ(CPU)はこれは先月発売されたばかりの最新モデル、第7世代の超省電力タイプ「Intel Celeron N3450」を採用。発熱が少なく、長時間のバッテリー駆動を実現します。また内部の”コア”は4つ搭載され、複数のソフトを立ち上げても切り替えが軽いのも特長。

ソフトの軽さに直結する「メインメモリ」は4GB。Windows 10では必要最低限ではありますが、軽い作業なら足りなくなることはないでしょう。

データの保存領域となる「ストレージ」は32GBと、最近のノートパソコンとしてはちょっとギリギリだと感じます。ですが、タブレットでは多くが32GB前後だと考えると、目的を絞って使えば実用になる範囲だと言えます。

また、ストレージ装置には「eMMC」が採用されます。旧来のハードディスクより高速で、衝撃に強いのも特長。

値段から考えれば驚くほど、不足のない機能がそろっています。

OS Windows 10 Home 64bit のインストール
CPU インテル Celeron N3450 (クアッドコア/定格1.10GHz/最大2.20GHz/L2キャッシュ2MB)
グラフィック 14インチ光沢液晶(1366×768) / インテル HDグラフィックス500(CPU内蔵)
メモリ 4GB DDR3L
ハードディスク 32GB eMMC(2.5インチ7mm HDD 増設用マウンタ付属)
光学ドライブ 光学ドライブ無し
マザーボード CPU内蔵マザーボード

外観

次は外観を見ていきます。

この金額なので、「どうせ真っ黒なペラペラのプラスチックで、質感のカケラもないボディなんだろう」と考えてしまいますが、全く違います。

まず天板はおしゃれなホワイト。表面はサラッとしたさわり心地に仕上げられており、質感は上々。安っぽさはまったく感じません。

指でたたいてみると「コンコン」と硬めの音がして、丈夫さも感じます。

フロントと背面は、あえて内側の黒い色を見せるようなデザイン。黒いラインがアクセントになっています。

 

厚さは25.9mmに抑えられており、薄型で非常に持ちやすい。安いノートパソコンはコストの関係から、ブ厚くってしまうのがセオリーですが、Altair VH-AD3はしっかりと厚さを抑えています。薄めのカバンにも入れられそうです。

ディスプレイ

パカっと開けると、表とは対照的に黒に近いグレーで仕上げられています。

 

外側も内側も白で統一されたパソコンも多くありますが、内側が白いと光が反射し、かなりまぶしく感じられる時があります。内側は黒い方が長時間作業には向いていると思います。

ディスプレイは14インチの光沢タイプ
タッチパネルには対応していません。

まずまずの色の深みがあり、色味も破綻なく、これまた34,800円という価格を感じさせません。高級ディスプレイに見慣れた人にはすこし色が浅く感じられるかもしれませんが、初めて使う人は、まったく気になることはないでしょう。

上側、横側の急な角度から見ると色の反転、白っぽくなるなどの現象が見られますが、ノートパソコンは通常正面からみて使うと思われますので、実用上問題ないはずです。

キーボード

キーのサイズも大きく、打鍵感も軽くて打ちやすい部類です。

 

キーストロークは1mm以上あり、適度な押し心地があります。

 

キーの大きさは、キーボードの右下部や特殊キーなどが細くなったり、逆に幅広になったりと、多少イレギュラーな形が見られます。

 

また一番問題に感じたのは、通常右上にあるはずの「¥」キーが、なんと左下に来てしまっています。ブラインドタッチができる人はかなり戸惑う点です。他にも右ALTがなくてメニューキーが大きかったりと、海外仕様のキーボードを無理に日本語キーボードに直したような感じがします。

もう少し標準に揃えてほしいと思います。

タッチパッド

タッチパッドは1プレートタイプ。マウスの追従も良く、2歩指でのスクロールにも対応しています。

左下、右下を押し込むと、左/右クリックができます。他メーカーに比べ押し込みは軽めで、僕は好みです。

ポート類は左側に集中

拡張ポートは全て本体左側に集中しています。

  • USBポート 3つ(USB3.0✕1、USB2.0✕2)
  • HDMIポート
  • SDカードリーダー

を搭載。

すべてのポートが左側なので、例えばケーブルの短いUSBマウスなどを使う際左から右まで引っ張ってこなければならず、長さがギリギリになってしまうかもしれません。機材を購入する際には注意が必要です。(無線なら心配はありません)

ポートの間隔は余裕があり、大きなUSBメモリでも干渉することはありませんでした。

アダプタは小型

アダプタは本当に小さい。カバンの中でも邪魔になりません。

自分でSSDやHDDが増設可能

冒頭で32GBのストレージは物足りない、と書きましたが、なんとこのAltair VH-AD3、自分で2.5インチのSSDやHDDを増設可能なのです。

増設用のHDDマウンタもしっかり付属。この辺りは「さすが自作ショップも運営するドスパラだな」と感じます。

最近では120GB SSDが5,000円前後で売られていますから、ある程度の知識があれば、容易に拡張して十分なスペックのPCにアップグレードすることができます。

SSD/HDDの厚さは7mmまで。ただし追加行為は保証対象外となります。
(標準保証が無効になるというわけではありません。追加してOSなどが不安定になっても保証しません、という意味です。また接続ミスでマザーボードが故障した場合などは、有償修理となる可能性があります)

 

増設のパーツはそろっているものの、改造にはある程度の技術や知識は必要になります。 慣れた人には簡単ではありますが、不慣れなら増設はあきらめて、写真や動画はUSB メモリや USB HDDで持ち運ぶという手もあります。また、クラウドストレージ(One DriveやGoogle Drive)に詰め込んでおくという手段もあります。

どんな作業が可能か?

スペックや外観を見てきましたが、最終的に気になるのは「どんな作業ならできるのか?快適度はどのくらいか?」という、実際の使用感覚でしょう。

Altair VH-AD3ではどこまで作業できるのか、リストにしてみました。

◎・・・快適に作業可能
○・・・たまに重い場面がある
△・・・かなり重さを感じる場面がある
×・・・ほぼ動作不可能

作業 快適度
インターネットブラウジング
メール
ブラウザゲーム ◎から○
YouTube、ニコニコ動画
写真管理
DVD映画鑑賞
(別途ドライブが必要)
音楽鑑賞
動画編集 △から×
事務作業 エクセル、ワードなど
(ソフトは別売り)
一般3Dゲーム △から×
写真の編集
学校や塾の勉強

いかがでしょうか。この価格でも学校や、ごく普通の家庭で求められるような作業なら、たいていこなすことができます

ただ、ストレージ容量が32GBと少ないので、オフィスソフトなどを入れるとソフトだけで埋まってしまい、データがあまり入れられません。写真や動画もかなり苦しいでしょう。

買ったばかりの状態でも、残り容量はわずか11.7GBしかありません。

とはいえ、上記で紹介したようにHDDやSSDを増設することもできますし、大容量のSDカードを常に挿しておいて、データはカードに入れるという使い方も可能です。

WTS的まとめ

最初にこの金額を見た時は、「どうせ使えないぐらい遅いパソコンを、客寄せで作ったんだろうな」という気持ちがありました。(失礼しました!)

入手してみたらビックリですね。まずボディがホワイト塗装だったのに驚きです。絶対にただの黒プラスチックだと思ってました。

パソコンはたま~にしか使わないのに、5万円も出して買うのはなぁ・・・と思っているなら、Altair VH-AD3はちょうどよい選択肢になるはずです。