GTX 970MはSteam VRに”どこまで”対応できるのか?ベンチマーク

どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。

VR(バーチャルリアリティ)の世界がやってきていますよ~!

僕は去年Oculus Rift DK2(Developer Kit 2)を購入し、いろいろ実験していました。(かなりおもしろかったものの、ちょっといろいろあって記事にしてません。)

今年はPlayStation VRが発表され、いよいよVRが一般認識される段階になってきました。

 

PCはOculus rift に続いて、期待の新星HTC Vaive(ヴァイヴ)が登場します。巨大ゲームプラットフォームSteamが推進するVR規格、Steam VRに対応し、Steamの提供元Valve社とも密接な連携をとっているが特長。タイトルもすでに30を超えているとの発表があり、期待できます!

ただ、PCのVRには高いマシンパワーが必要。Oculus rift、HTC ViveともにGPUはGTX 970以上推奨となっています。

今日は僕の持っているG-TuneゲーミングノートNEXTGEAR-NOTE i5700(Core i7-4720HQ / 16GB / GTX 970M)で、Steam公式ベンチマークを取ってみて、果たしてプレイできるのかを探ります。

 

ベンチマーク

Steam VRにはSteamから公式ベンチマークソフトが提供されています。これを実行することで、使っているパソコンがどれだけ快適にVR表示をできるかが計測できます。

ちなみにOculus、Viveの要求スペックは次のようになっています。

パーツ スペック
CPU Intel Core i5-4590 以上
グラフィックボード NVIDIA GTX 970及びAMD 290 以上
メモリ 8GB 以上
映像出力 HDMI 1.3 ポート
USB端子 3つのUSB 3.0ポートと1つのUSB2.0ポート
OS Windows 7 SP1以降

GTX 970はデスクトップ用の標準電圧版という点に注意。GTX 970Mではありません。GTX 970M ≒ GTX 960なので、i5700は実際のところ少々力不足といえます。

ざっと見て分かる通り、総合的にハイクラスのスペックを要求されます。これから先よりビジュアルに凝ったVRゲームが出てきた場合、さらに高いスペックが必要となります。

余裕を持って用意するならCore i7-6700、GTX 980以上は見ておいたほうが良さそう。G-Tuneではデスクトップは15万円以上、ノートなら30万円以上のモデルが目安。

ちなみに先日レビューした取っ手付きの小型デスクトップ LITTLEGEAR i310シリーズなら、デスクトップでありながら持ち運びも可能(ずっと持っているのはかなり苦しいですが)。ノートではかなり割高になるので、持ち運びや省スペースを考えるなら、こういう小型デスクトップもいい選択肢です。

ベンチマーク

ではNEXTGEAR-NOTE i5700でSteam VRのテストを行ってみます。

こちらがテスト結果。

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Core i7-4720HQ、GTX 970Mというスペックは、ゲーミングノートではミドルクラスいったところ。スコアもわずかに中の上に位置しています。テスト画面はある程度なめらかで、たくさんのオブジェクトが出てくるとググッとフレームレートが落ちる感じ。

テストはウィンドウモードで起動します。というか、何の設定もなくいきなり始まるので調整できません。HDMIで外部にフルスクリーンで映せば、もしかしたら多少スコアが上がるかもしれませんが、多少良くなっても「レディ」には遠そうです。

このカクつきは実はVRでは非常に問題。

普通のディスプレイでならカクつく程度で「あ~遅いな~」と思うぐらいですが、これがVRになると頭の動きに画面が追従せず、VR酔い(車酔いのように気持ち悪くなる)の原因になります。

Oculus VRでレーシングゲームProject Carsなどを試しましたが、試験的なソフトとはいえ追従の悪いところがそこかしこにあり、3分ぐらいで頭がグラグラになってしまいました。(歳のせいとか言わない!)

予算の許す限り高スペックを揃えたいところです。

 

ちなみにテスト結果の表示がIntel HD Graphics 4600となっていますが、設定はnVidia コントロールパネルでGTX 970Mを指定しています。Optimusで必ずHD Graphics経由となるのでこのような表示になっていると思われます。

ちなみにGTX 970Mを切り、HD Graphics 4600でテストすると、「使用不可」の真ん中ぐらいでした。CPU内蔵グラフィックではVRは「まず無理」と言えます。

WTS的まとめ

ということで来るVR時代への心構え(?)を書いてみました。

来年になればCPU内蔵GPUもさらにハンパないことになって、外部GPUはそれにも増してハンパないことになると思いますが、PCのVRに中~上級GPUが必要というのは変わらないと思います。

なぜならGPUパワーをアテにして、さらにグラフィック盛り盛りのゲームが増えるからですね!PCでプレイするならやっぱりAAAタイトルは外せません。

一番注目はPS VR。誰でも買える価格の本体、まあまあお手頃なVRゴーグル(44,980円(税別))。PCよりも画像が荒いのが難点ですが、15万円の本体 + 11万円のゴーグルが必要なPCよりも、はるかに敷居は低いです。どこまで普及するか見どころです。