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Concrete5がひと通りわかる良書「concrete5 公式活用ガイドブック」感想

concrete5 公式活用ガイドブックは、Webサイト運営用のシステムConcrete5(コンクリート ファイブ)を解説した本です。(Concrete5日本語公式サイトはこちら

Concrete5は日本での人気はまだまだ低いですが、僕は非常に可能性を感じています。現在数サイトをConcrete5に移行中。企業サイトに特に向いていると感じます。

concrete5 公式活用ガイドブックのレビューとConcrete5について書いてみます。

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Concrete5とは

Concrete5はWordPress等のブログシステムと大きく違います。

ブログ:タイトルと記事だけを書けばあとは公開するだけ。同じデザインのページがどんどんできあがる
Concrete5:1ページ1ページを違うデザインでていねいに「作りこんでいく」

Concrete5は1ページごとまったく違うデザインや、情報ごとに構成が大きく変わるサイトなどが得意です。

たとえば企業サイトではトップページ、会社説明、商品説明など、それぞれの情報ごとにページデザインが求められます。そのような用途に力を発揮します。下記のように、各ページをカンタンに変形させることが可能です。

Concrete5 グリッドの一例

Concrete5は画面中のあらゆる部分が「ブロック」という単位に分かれており、タイトル、画像、サイドバーのパーツまですべてを自由に並び替え、移動ができます。作るときも、あとからの変更もカンタン。

また、権限管理が非常にしっかり作られており、会員サイトを作るのも便利。ユーザーごとにページを見せたり閉じたり、パーツを表示したり隠したりと自在です。WordPress、Drupal、Joomlaを使ってきましたが、会員サイトはConcrete5が一番わかりやすいのでは?と感じています。

Concrete5 権限管理

Concrete5の問題

Concrete5の問題はユーザーが少ないことと、日本語情報が少ないこと。

下記はGoogleトレンドで調べた結果ですが、WordPressが絶大な人気を誇る一方、Concrete5はグラフに表示できないほどの少なさ。(汗)

ユーザーが少ないとちょっとした困り事やエラーがなかなか解決できないことがあります。さらに日本人ユーザも少ないため、困ったときはほとんど英語文献に当たらないといけないのでめんどう。
これがConcrete5の敷居を上げている原因でしょう。(サポートや相談はConcrete5 Japanさんがとてもがんばってくれています。)

今回のConcrete5 公式活用ガイドブックはようやっと出てきた完全日本語の解説書。貴重な第一歩だと思います。

インストールから操作まで

この書籍ではConcrete5をゼロからインストールし、使用し、より活用していくための一通りを学ぶことができます。

Chapter01~03はConcrete5の歴史、基本操作の解説。

サイト上のパーツをドラッグしたり付け足したりするConcrete5独特の操作方法を解説しています。一通り学べばすぐに自由に動かせるようになります。

Concrete5 動かしている様子

Concrete5 でブロック(ログインフォーム)を動かしている様子

テーマづくりなど

Chaper04からはテーマ作りやデザインの話です。

最初に言ったように、Concrete5は1ページごとにデザインをまるごと変えたり、ページ内の情報を並び替えたりするサイトにはうってつけです。

なのにテーマづくりはとてもシンプルです。WordPressのテーマを作った事がある人は、Concrete5のテーマを作るとそのシンプルさにビックリすると思います。(僕はビックリしました)

単なるHTMLファイルにちょっとコードを書くと動きます。すごいです。

ときどき「Concrete5はテーマが少ない!」という意見を見ますが、実際のところHTMLページが作れればすぐにテーマにできます。HTMLのテンプレートを買うなり、フリーのテーマをダウンロードするなりしてちょっといじればOK。専用テーマはあまり必要だと感じません。

またブロックも表示を細かく変えられます。うまく使うとテーマの内容を最小限にしつつ、表示に変化があるページも作れます。この点も解説されています。

Concrete5 ブロックCSS

運用

Chapter05からは実際の運用編。再編集やページの管理、権限設定などの解説です。

特に重要なのが、表示高速化に必須である「キャッシュ機能」。

一般的にページ表示が8秒かかると、ほとんどのユーザはあきらめて他へ行ってしまうという調査結果があります。(Wiki: 8秒ルール)。まあ8秒もかかるサイトはいまどき珍しいですが(ときどきありますが)、最近では3~5秒の勝負だと思います。

キャッシュを活用することでConcrete5サイトはかなり高速化できます。使いどころはむずかしいですが、フルページキャッシュを使うと、素のHTMLサイト(スタティックサイト)並みの速度が出せます。

運用時はぜひ読んでおきたい部分です。

フレームワークプログラムを使っている人に

Concrete5は、PHPフレームワーク(CakePHPやFuelPHPなど)をさわった人にはかなり馴染みやすいのではないかと思います。事実、僕は馴染みやすかったです。

MVCがしっかり考えられているので、必要なコードが必要な場面でのみ呼ばれます。デザインもテーマに一括してまとめられているので、デザイナーとの協業もスムーズでしょう。

コアコードの継承変更に関しても、継承したいPHPファイルと同じ名前のファイルをユーザー領域に置くだけ。このあたりFuelPHPとかなり似ています。

重要なセキュリティやキャッシュ処理、UIの部分はConcrete5が適宜やってくれますので、機能のプログラムにのみフォーカスできます。

WTS的まとめ

Concrete5はCMSとして非常に使いやすいシステムです。初心者から上級者、そして自分でプログラムを組める人にも広くオススメできます。

フレームワークでサイトを運営しているけど、コアがバージョンアップするたびにコード修正するのは、もう疲れたよパトラッシュ・・・という僕みたいな人はConcrete5へ。(笑)
よっぽどトリッキーな処理をしていなければ、システムアップデートで真っ白けになることはないです。

UIはシステムが大半処理してくれますので、独自DBや独自プログラムが絡んだサイトでも、それこそ3日ぐらいで大枠が作れます。

僕がこれから企業サイトを作るとしたら、Concrete5を使っていくと思います。

 

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